3月第2週 ラフレさいたまで「あらかわ未来フォーラム」


埼玉新聞社の「ふるさとの水〜荒川キャンペーン」の1つの催しとして、国土交通省関東地方整備局荒川上流河川事務所と共催で「子どもたちに残したい〜あらかわ未来フォーラム」が3月10日、さいたま新都心の「ラフレさいたま」で開催された。

会場に向かうさいたま新都心駅では、フォーラムにあわせて、「荒川を撮る会」のメンバーの作品による写真も展示されていた。 さいたま新都心駅に荒川を撮る会の写真展示

最初にあった日本水フォーラム事務局長、竹村公太郎さんの「日本文明と荒川」という講演が、いろいろ教えられることがあって、おもしろかった。

前半は江戸の浮世絵から川の様子を読みとる。
「箕輪金杉三河島」には、今は釧路にしかいないタンチョウヅルが描かれていること。
「四谷内藤新宿」にはチリひとつ落ちていない街路が描かれている。人糞を畑の肥料につかうなど、リサイクルのシステムが機能していて、江戸は清潔な街だったこと。
洪水をコントロールするために作られた「吉原日本堤」には、日本中の大名が寄進した桜が植えられた。また遊郭をこの近くに移しもした。こうして人が集まることで、土手を踏み固め、また川の異変にも早く気がつくこととなるという知恵。

後半は、統計から水の様子を読みとる。
「女性のほうが平均寿命が長い」ことを当然のこととして思いこんでいたのだが、かつては女性のほうが短命だった!
逆転した理由は、水道の普及によって、女性が、長い、つらい、厳しい水回りの仕事から解放されたことだという。女性の社会進出も当然同じことからもたらされた。

パネルディスカッションも多彩な経験をお持ちの方々の話があって楽しかった。
この[荒川ゆらり]を始めてから、いろいろな方にお会いして話を伺うことが多いのだが、それきりにしては寂しいので、1冊ノートを用意して、サインしてもらうことを思いついた。
この日の出席者の方たちからも、埼玉新聞社のご厚意で手配をしていただき、サインをいただいた。
ノートを開いてみると、すてきなメッセージまで書き加えられてあり、感激した。

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ラフレさいたまには久しぶりに行ったのだったが、このビルには、いくつものアート作品が組みこまれている。
「組みこまれている」というのは、レディメイドの建築にレディメイドの作品を置いたのではなくて、建設工事とアーティストによる作品の制作とが同時進行したことによる。
6階のフィットネスクラブには、今日の竹村公太郎さんの講演につながるような彦坂尚嘉の作品があって、『日本フェミニズムの起源』は、江戸時代の男女比較折れ線グラフを天井画にしているし、『日本の人口』は、1900年から2025年の日本の人口の折れ線グラフを、壁にネオンであらわしている。(前に見たのだけれど、この日はここには行かなかった。)

フォーラムの会場となった3階の櫻ホールの入口には、『はじまり』と題した相原正美の作品があって、「あなたとわたしがコミュニケーションしている姿を記号化した」という。
1階エントランスには、フランスの礼拝堂に壁画を描いて再生させた田窪恭治の、帰国後の第1作の『彩』がある。
フォーラムの前後や休憩時間に、階段を上がったり、降りたりして、あちこちの作品を見ても楽しんできた。

参考: