7月第4週(1) 利根川と荒川の間


夕飯を食べ終えてひと息ついていたら、熊谷に住む友人の絵描き、浜島義雄さんが、今、熊谷で販売しているといううちわを持ってきてくれた。
小川町に生まれ、秩父で育ち、今は熊谷に住む俳人、金子兜太さんの句が、自筆の文字で印刷されている。

  利根川と荒川の間雷遊ぶ

「間」は「あい」と読む。
白い紙に、くろぐろとした文字のみ。
見た目に涼しげ。
うちわの輪郭線が不定形なのもいい。
句の世界は、広く、おおらかで、ダイナミック。
地球的、あるいは宇宙的ともいえる。
たったこれだけの文字で、こんな表現をしてしまう。

僕などがこれ以上散文を連ねて言葉を浪費することはない。気持ちを律しなくてはと思う。


金子兜太のうちわ:手作りで、形も微妙な線を描いていて、おもしろい


参考:

  • 『東国抄』 金子兜太 花神社(かしんしゃ) 2001