高須山から金津創作の森・みくに龍翔館・中谷宇吉郎雪の科学館


 千古の家

財団法人 坪川住宅保存会
福井県坂井郡丸岡町上竹田30−11
tel.0776−67−2111
http://www2.fctv.ne.jp/~senkoie/

金津の南にある。
家の建築年代は確定されていないが、坪川家の先祖坪川但馬丞貞純がこの地に住んだのは700年前で、高い格式をもち、近代になって丸岡町に統合されるまでは代々この家の者が村長を務めたという。

とにかく正面の破風がすごい。(そもそも写真を見て驚いてここに寄り道する気になったくらい。)
大きい。下の出入り口と比べて、バランスを欠くくらいに大きい。
前に大きくせり出して=「転んで」いる。
上端の曲線=「むくり」も極端な形をしている。
そしてぶ厚い。
寄り道したのを後悔しないだけの迫力がある。




受付が蕎麦屋を兼ねていて、そこで冷たいお茶をサービスにいただいた。
お茶を飲みながらきいた話では、破風はお迎えする顔なのだという。
むくりの下のほうが左右に広がり流れているのが、ひげ。
今はとれてしまっているが、頂部にはまげもあったという。
いわれてみれば、全体が、いらっしゃいませ、と手をついている形にも見えてきた。
さっきまで、ものすごい造形と見えていたものが、漫画的なほほえましい作り物に思えてきた。

中に入ると「にわ」と呼ばれる土間があり、笏谷石(しゃくだにいし)をくりぬいて作られた水槽が壁を貫いて置かれている。裏山からの谷水が、いつでも内部に流れて、水が使い放題になっている。

股柱という上部が二股に分かれた柱も珍しいものだった。一方の枝を短く切って側桁を支え、他方を斜め上に伸ばして上屋桁を受け、一本の柱で上屋柱の二本の役割をもたせている。

屋根には草が生えている。藁のなかに根を張っているので、抜こうとすると地面の草を抜くとき土がついているのと同じように、茅をはぎとってしまうので、抜くことができない。暑い日射しをうけて、緑の葉が鮮やかに輝いていた。




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