水沢山からハラミュージアムアーク・渋川市美術館


 コンセプトスペース/渋川 −長屋に美術館


群馬県渋川市石原309-8
tel.0279-24-525


渋川でおもしろそうな企画をしているらしい場であることを、ときおり見聞きして、前から気になっていた。渋川市美術館と同様、なかなか機会がなかったのだが、美術館で道順を教えてもらった。
企画を実施するときだけ開くが、今は開いていないということだったが、ここまで来たからどんなところかだけでも見ておこうと行ってみて、驚いた。
コンセプトスペースという名前と、意欲的な企画などから、小さいけれど、ビルの一部でも使った、今っぽい場所−を予想していた。
ところが、古い木造長屋の1軒なのだった。
鉄板に表示があって、それはいかにもだが、トイレから匂い抜きの煙突が斜めに立ってるような、トンデモなギャラリーだった。(否定的な意味でいってるのではありません。)
次はぜひ開いているときに来てみよう。



もう1つ予想外なのは、ごく私的に、行政などと縁がなく、(むしろ先端的なアート事業にありがちの、潜在的に対立関係のようにして)存在しているのかと思っていたのだが、市と組んで「渋川現代彫刻トリエンナーレ」を開催したりもして、前述の前市長の回顧録にも紹介されていた。

自身も彫刻家である福田篤夫さんが、1982年から開いている。
そこにあると「どんなものでも美術作品として見えてしまう美術館」というものに疑問を抱いて始めたという。
ハラミュージアムアークの展示室では、まさにどんなものでも美術作品として見えてしまいそうだと、幾度となく思ったものだった。

          ◇          ◇

今日は日常から逃れて、
・前に子どもと行ったけれど山頂までは行き損ねた山にいってみよう、
・昼食は旅館のバイキング、
・できれば温泉にも入って、
・あとはその近くのミュージアムに軽く寄り道−
という気楽な気持ちででかけたのだった。

ところが、
・どんなものでも美術作品として見えてしまいそうな美術館から出発して、
・ただの銀行を転用した美術館
・美術館や歴史的建築物での展示からとびだして、無人駅で美術活動をする作家
・長屋のギャラリー
と、思いがけず美術や美術館の根本に関わるところを巡るようなことになってしまった。
いろんなことが詰まり、ふさがって、うっとうしい気分を忘れさせてくれる、いい日だった。



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