街を歩いて美術展

1 1987年6月6日に安田火災東郷青児美術館で「パリ都市計画グランド・プロジェクト展」を見たこと
2 まれびとのむろほぎ
  2-1 まれびとのむろほぎの意味 / 2-2 まれびとの越後妻有アートトリエンナーレ2000

3 第1回熱海ビエンナ−レ / 4 立川国際芸術祭'99 /
5 街でひらかれた美術展の記録  ( 不定期に更新 )/ TOP /


美術館の外で作品を見て歩くことも楽しい。それで、都市(地域)と美術の関わりについてもいくつかまとめました。


1 1987年6月6日に安田火災東郷青児美術館で
  「パリ都市計画グランド・プロジェクト展」を見たこと

パリの大改造計画を紹介する展覧会を見にいったことがある。大ル−ヴル、新オペラ座、新凱旋門の建築など、1つや2つの建物の新築計画ではなく、パリのあちこちで同時多発的に展開する大プロジェクトを紹介する展覧会だった。
見ているうちに興奮してきて、体が熱くなってくるようだった。こんなこともする!こんなものも作る!とわくわくしながら見ていって、最後のほうに駅舎を美術館に改造するオルセ−のかなり大きな模型が作られているのを見た。屋根を外した形の精巧なもので、美術館に改造された内部を上から見下ろすようになっている。他のどのプロジェクトも素晴らしいものだけれど、この美術館には完全に魅惑されて、息がとまるような思いで眺めていた。
去りがたい思いでようやく会場を出て、道を歩きながらも「フランスはすごいことをする、今日はたいへんなものを見てしまった」とうわずったような気持ちが続いていたことを、今でもはっきりと思い出すことができる。

以来、このプロジェクト、この展覧会は、僕にとってのひとつの基準になっている
しかし、その後いろいろな街に行き、いろいろな展覧会を見てきたが、同じように興奮させてくれたものはない。
もちろん、大パリの改造計画と、1美術館の展覧会とではフェアな比較ではないが、感動の程度という点では同じくらいに感動させてくれるものがあってもいいはずだと思うのだが、まだ出会えずにいる。

そして、その展覧会以後、街のなかでの美術・美術館のあり方というのが僕の大きな関心で、それは、美術館とその背後にそびえる山、その山を抱える(あるいは山に抱えられる)地域との関係への関心にもつながっている。


*その後、21世紀になって、ようやくオルセー美術館に行きました。
  →[去りがたかった博物館:国立自然史博物館 進化の大ギャラリー]


次へ