飯縄山から池田満寿夫美術館


 北野美術館 


長野市若穂綿内7963−2 
tel. 026−282−3450
http://www.kitano-museum.or.jp/


実業家の北野家2代のコレクション。1968年に財団法人として開館。
ピカソやルオーなど海外の作家の作品もあるが、近代日本の作品が充実している。速水御舟、小茂田青樹、菱田春草、横山操、加藤東一、岡鹿之助など。

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建物は単純な方形で、重森三玲の庭園がある。
庭園の概略は、解説板によれば次のようである。
「丹波鞍馬の赤石を州浜形に、ところどころ青小平石を配し、青棒状石を網代式にしきつめ、曲線による変化の多いデザインにした。
中央部にこの付近の山々の稜線を思わせる築山を構成、ロ−カルを強調した。
白川砂(京都) 青石の巨石(阿波) 黒松(高松) 台杉(京都)
1965.6中旬着工 1965.9.20完成」

庭園は斜めから見るのが正面というのがかわっている。塀の外側の建物や広告が目に入ってしまうのが惜しい。(30年以上前に庭を作ったときはなかったのだろう)

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伊東深水(1898-1972)「南圏風俗」のシリ−ズが珍しかった。
1943−44年、海軍報道班員として南方に行ったときのもの。明治期に浮世絵を学んだ欧米人がアジア各地の風景・風俗を描いた浮世絵というのがあるが、似ている。明快な構成、単純な線、落ち着いた色調をベースにして、鮮やかな色を交える。たとえば「シンガポ−ル所見ジョホ−ル水道」では、赤いスカ−トに黒褐色の手足をした老女が鋭い目つきで座っている。

木村荘八(1893-1958)「牛肉店帳場」1932 という大きな作品があった。
肉屋というより、料亭というか、看板に店の番号があるので外食産業のチェ−ン店のよう。階段の踊り場の壁にはLAGER BEER の看板。(この日泊まったホテルの部屋にも、この絵の部分の複製画がかかっていた。)

美術館としては珍しい島崎藤村(1872-1943)の「破戒」の原稿があった。
34歳、小諸で書き終えたが、1906年に西大久保に住んだ頃、校正の合間に和紙578枚に清書したもので、もとの草稿は函館の大火で消失したため、これが「破戒」の原稿としては唯一残っているものという。



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