大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 2003−秋


 4  まつだい雪国農耕文化村センターの夕暮れ

番号は公式ガイドブックとガイドマップのもの。
2000-は、第1回に恒久設置されたもの。


142 チャン・ユンホ(張永和)+非常建築「米の家」

棚田の1枚にサッカーゴールのような作品がある。両端で椅子が向かい合っている。
夏には、この作品を見てないのだけど、夏にとられた写真を見ると、田からあふれるほど勢いある緑の稲のなかにあった。今は、稲はすっかり刈り取られ、水を張ってある。
トラクターがその中を往復して、土を耕している。
来年のために「代掻き」(しろかき)という作業をしている。
土の表面を平らにして水の深さをそろえ、田の水をもらさないようにし、田植えの作業をしやすくもする。
平地では春にやるところが多いが、この地域では秋にやり、そうすると稲刈りのあとの稲藁を腐らす効果もあるという。

水を張るので畔塗りされた棚田は、鏡を幾枚も重ねたように空の光を映していた。夏の鮮やかな緑も気持ちよく目に残っているが、今の季節の田も美しい。


*妻有地域での田の1年間の様子(例)
12−3月 雪の下
4月 籾から芽を出させる作業 苗代づくり
5月 田植え
6−9月 草取り・除草 畔の草刈り 消毒 施肥など
10月 はさ作り 稲刈り はさ掛け 乾燥 脱穀 臼引き(籾をとる) 精米乾燥 はさ壊し 藁の片付け
11月 水を張る 畔塗り 代掻き

「畔塗り」は、俳句では春の季語だが、こちらでは秋にすませるところが多いらしい。






この写真は松代町莇平(あざみひら)付近。




2000-139 橋本真之「雪国の杉の下で」


杉の木の根元に作品がある。蔦が巻きついているのだが、紅葉を過ぎてやや黒ずんでいた。もう少し早ければ、きれいな赤い色が作品を飾っていたろう。
これは完結がない作品で、新たに作られたものが絡み合ったりしながら加えられていく。
(ほかに僕が知ってるのでは、埼玉県立近代美術館の前の庭にも増殖中の作品がある。後日、その美術館の展示室に、さらに増殖予定のものが展示されているのを見た。
作品は、野外では、そう大きく感じられず、沈んだ色をして、頑丈なふうにみえる。ところが展示室では、大きく、しかし銅は薄く、裸の皮膚をむきだしにして傷つきやすそうに光を反射している。)











2000-146 國安孝昌「棚守る竜神の御座」


2000年の夏には、迫力に圧倒されたのだが、3年たって、丸太もレンガも、生な感じが薄れてきている。さらに渦の下の土から草が生え、なお秋のことでススキの穂がゆらゆらしていたりして、落ち着いた風情さえかもしている。

→2000年夏の写真









112 MVRDV「まつだい雪国農耕文化村センター」


入館券の記録をみると、2003.10.25に、23482人目の入館者だった。
キョロロでは、26791人目だった。
ほくほく線の駅のすぐ近くにあるこちらの方が多そうだが、意外だ。

トリエンナーレ開会の前日に来たとき、
119 河口龍夫「関係−黒板の教室」
が、壁も机も椅子も、一面、白墨の落書きだらけでmmm..だったけれど、いちおう拭かれていた。それでも、白くこびりついている跡が、ぬぐいきれずに残っている。

カフェで、夕暮れの景色を眺めながらコーヒー・ブレイク。ほかに若者数人のグループが1組だけ。
秋の週末でこの状態では、この先どうなるのだろう?と心細くなる。





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