大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 2003



 3  道を行く

番号は公式ガイドブックとガイドマップのもの。


1 ジョゼ・ド・ギマランイス ポルトガル 「妻有広域のサイン」

妻有の各地に置かれた案内の標識。
ガイドブックとこれらの標識とで、762kuもある地域に点在する作品を、ほとんど迷わずに探しあてられる。
(僕の場合、ほかにカーナビが必需品だけれど)

この可愛いサインは宮城県図書館でも見た。図書館ではずっと使われるが、ここに野外に置かれたものは、会期終了後、どうするのだろう?ただ廃棄してしまうとしたら惜しい。





36 工学院大学藤木隆明研究室 「十日町に服を着せようプロジェクト」 十日町

十日町は織物の町。
電柱にも衣装を着せ、通りもきれいに着飾らせた。
一時的には、なかなか華やかになっていい。でも、布は汚れ、傷むから、いつまでもこうしておけるものではなし、そもそも電柱はないのがいいと思う。
十日町市内では、前回はダニエル・ビュレンヌが旗をなびかせていた。


22 筑波大学芸術学系貝島研究室+アトリエ・ワン 「ホワイト・リムジン・屋台」 十日町

その十日町市内を移動する白く細長い屋台。
開会の前日、どこかに移動していくところを見かけた。
この屋台に、人が集まり、出会いがある。
面白いことがあるかもしれない。



49 R&Sie建築事務所 フランス  「アスファルト・スポット」 十日町
R&Sie sarl d'architecture   Asphalt Spot

十日町から川西方面に信濃川を渡る妻有大橋のたもとにある。
地面のもともとの地形をアスファルトで固め、引き剥がし、地面からめくれ上がったような空間を作る。上部は駐車場で、うねり具合が横浜大桟橋のようだった。



178 土屋公雄 「創作の庭」 松代

十日町方面から国道253号線で松代に入ると、松代駅より手前で、右にそれる道があり、江戸宿駅通り名づけられている。古い家並みが残り、町の夏祭りもこの通りで開かれる。
その分岐のところに土屋作品がある。
横から見た銀河のような渦巻き状に道と花壇があって、地元の人たちが育てた色とりどりの花が咲いている。
江戸宿駅通りでは、トリエンナーレの作品がたくさん展開しているが、期間をこえて
154 村木薫「松代商店街における土壁による修景プロジェクト」 松代
が続いている。今は古いつくりの家と新しい家が雑然と混じってしまっているけれど、このプロジェクトで落ち着いた街並みがよみがえるかもしれない。
今のところ土屋作品は孤立した道ばたのポケットパークのような位置にあるが、やがて、その通りの一方の端をしめるものになるのだろう。

松代では朝食なしの宿に泊まったので、コンビニで買った朝食を、ここに座って食べた。池の水面の上を子ツバメが回っていく。
気持ちいいのだけど、記憶や時間に関わる、むしろ廃墟的な作品を好んできた土屋ファンとしては、あっけらかんとした明るい風景にちょっとした違和感がある。


100 山田良+山田綾子 「中里村重池プロジェクト Nature,Nature」 中里

こちらは中里の山中の分かれ道にある。
分かれ道のあいだの空き地にのデッキを並べ、デッキの隙間に花を植える。
分かれ道の風景として、なかなかきれいにできている。
分かれ道を臨む側のカーブ(写真でいうと、この背中側)には家を新築中で、空き地もある。もう少し時間がたって、この作品も、周囲の家も落ち着くと、いい風景になりそうに思う。

デッキの材料は地元で取り壊された家の柱や敷居を使ったという。こちらがまるで土屋公雄みたいだ。



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