大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ <雪景色>


 2  キョロロそばの美人林で雪に埋もれて大騒ぎする(松之山) 


まつだい駅で I さんとお別れしてタクシーで松之山に向かう。
途中、
ジョン・クルメリング+浅葉克己「ステップ イン プラン」no.199
が、道の曲がり角に立っている。
松代より松之山は標高が高く、雪が深いときいたが、たしかに松代では雨だったのに、途中から雪になってきた。道のまわりに積もっている雪の量も多い。


■ 越後松之山「森の学校」キョロロ 手塚貴晴+手塚由比no.191
   http://www.matsunoyama.com/kyororo/




冬の来館者はうず高い雪の壁を巡っていきなりエントランスへと導かれる。雪の下には雪国独特の外から隔絶されたトンネルの世界が展開する。要所ごとに配されたアクリル窓は巨大な荷重に耐えて、雪の断面を見せる。大小にかかわらずすべての窓は分厚いアクリルである。雪囲いは必要とされない。窓1枚は最大のもので幅14.5m 高さ4m 重さ約4t。雪の下の生命体と雪の中の生命体が窓一杯に展開する.雪が天井面に達する直前には雪を抜けてくる独特の光が観察できるはずである.
                       (手塚貴晴−これも「新建築」2003.8)

「冬は深い雪の下で潜水艦のごとく重さ2,000tの荷重に耐える。」という文章もあって、窓がぴったり雪に覆われていることを期待して行った。
たしかに建物を覆うくらいに雪が積もっているのだが、覆い尽くすほどではないし、雪が真冬のペースで降ったときからいくらか日が経ってしまっているので、館内の空調の熱で、建物に接している部分は雪が溶けている。すき間があり、光が上から入る。
雪が降っている最中は、また様子が違うらしいので、ここも来る時期がピッタリではなかったようだ。


とはいっても、こんな眺めは関東平野ではありえない。


ここでは、中にある
笠原由起子+宮森はるな「メタモルフォーゼ−場の記憶−松之山」no.192
庄野泰子「キョロロのTin-Kin-Pin−音の泉」no.193
逢坂卓郎「大地、水.宇宙」no.194
と、建物の外の地面下にあって、もともと見えない
遠藤利克「足下の水(200‰)」no.195
を、鑑賞できる。


          ◇          ◇


キョロロでは雪の中を散歩するための足まわりの用具を貸し出している。
僕らも長靴をはき、スパッツをつけ、かんじきを借りて美人林に行った。
高齢の親は残念ながら荷物番。
雪かきされている車道から美人林に入るところで、かんじきをつける。
かんじきの効果は絶大だが、脱げたりすると、雪にすっぽり入ってしまう。
かえってそれを面白がって、ひざまで突っ込んだり、ときにはほとんど尻あたりまでずず−と埋もれたり。
童心にかえって、他に人のいない静かな林で、きゃーきゃー、わいわい、大騒ぎしてしまった。





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