五頭山から水の駅「ビュー福島潟」と、映画「芦沼」を探す旅
/新津美術館


(旧)新津市の2 新潟市新津美術館 −走り続けるカラシ色の美術館


新潟県新潟市蒲ヶ沢109-1
(花と遺跡のふるさと公園内)
tel. 0250−25−1300
http://www.city.niigata.niigata.jp/info/naf/


花と遺跡のふるさと公園の中にある。植物園などもあり、家族できて1日ゆっくりしたら楽しい。

青空に美術館の辛子色の壁が映える。夏の緑にも、冬の雪の白にも美しく対応するように選んだ色ということなのだが、確かに最初に目にしたときから忘れられない印象が残る。
矩形の建物に斜線がアクセントをつけていて、折り紙のように折れ重なる屋根が乗っている。
入口のある前面はほとんどガラス。冬、雪は多くないのだろうか? 空調は完全だろうか?暖房の経費がとてもかかるのではないだろうか?と心配してしまう。

中に入ると2階まで吹き抜けで、2階の左右に展示室がある(460m2と440m2)。その間、建物の中央のアトリウムを大理石の床面が段々畑のように徐々に上がって2階に導いている。ドラマチックな出来事が起きる舞台のような構成で、白を基調にした色づかいとあわせて、特別な空間という雰囲気をつくっている。
それでいて、閉じた空間にはならないで、階段を上がった先も明るいガラス壁で、一角をカフェにしてある。
光と色の演出がとても気がきいていて、見上げると円形のトップライトに色が潜ませてあったり、展示室のアトリウム側の壁面はシャッターにしてあって、展示によっては上げて開放的に使えるようにもしてある。
設計は横山正+アルセッド建築研究所
ミュージアムショップの商品を置いてある棚などは倉俣史郎デザインのもの。






2001年の夏に行くと、右の展示室で常田健(つねだ・けん)、左の展示室でマリオ・ミリツィアだった。
イタリアのグラフィックデザイナーと津軽のリンゴ園の農民画家。とくに対比を意識して組み合わせたのではないようだが、面白かった。
春には、右でメイプルソープ、左が荒木経維だった。これは意図した組み合わせで、これも面白かった。
左右に2つの展示室という明快な構成なので、対比的な企画は効果的なようだ。

開館は1997年。
あちこちの美術館でたくさんの展覧会があって、そのたびにポスターやチラシができる。この美術館の企画展のチラシを手にするたびに、行きたいなあと思ってきた。企画がいいのか、チラシのデザインがいいのか、たぶん両方の効果なのだろう。
行けなかった展覧会のチラシはふだんは捨ててしまうけれど、この美術館のは何だか捨てられなくて、今まで来る機会がなかった展覧会のものが、ずいぶんたまってしまっている。

館としての収蔵品を持たない、特別に企画した展示だけを続ける美術館で、学芸員は4人。
収蔵品を持たないということは蓄積することが難しく、走り続けるエネルギーがいりそう。企画に疲れても、経費が苦しくても、収蔵品を展示してちょっと一休みというわけにいかない。
エネルギーを絶やさずに元気に走り続けてほしいと思う。


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