五頭山から水の駅「ビュー福島潟」と、映画「芦沼」を探す旅
/亀田郷土地改良区


(旧)亀田の2 亀田郷土地改良区 −映画「芦沼」の制作の様子を聞く


亀田郷土地改良区 展示ホール 芦沼館
新潟県新潟市東早通1−2−25
tel. 025−381−2131
http://www.kamedagou.go.jp/


亀田郷は、(旧)亀田町だけでなく、新潟市の東部、(旧)横越町も含む、広い地域をいう。総面積11,154ha、人口は25万人をこえる。
亀田郷土地改良区は、用・排水を自由に調節して、乾いた田で、品質の良い米を作れるようにと、1948年に発足して、50年をこえる歴史がある。農道の整備、耕地の再配分なども行ってきた。
土地改良区というものが、縁のない者にはどうもピンとこないのだが、水の流れの管理システムが一応完備した今も、この地域の地域づくりの計画策定・実行や、情報ネットワークの整備、リサイクルや有機農業の推進、鳥屋野潟や河川の環境管理に取り組んでいるというから、ここでの生活にとても密接なつながりのあるものらしい。

役場から近そうなので、先にその土地改良区に行ってみた。
立派な建物で、前の植え込みではスプリンクラーがくるくると回りながら水をまいている。特別変わった眺めではないのだが、「水につかって米作りをしていたところ」という思いこみで来ているものだから、さっきの人工的に水を流す公園といい、いちいち時間の流れ、社会の変化を感じてしまう。

入って右手に展示ホールがある。
今も亀田郷は低い土地にあることは変わりがない。土地が高くなったのではなく、水を機械的に排水しているおかげで、土地が乾いて、人がふつうに暮らしていられる。
いくつかの排水機施設と、そこに至るまでの複雑な水の流れを、小さなランプが点滅して示している。
この建物には、別に水の流れを調節するシステムの中央管理所があって、田んぼに設置したセンサーで水位を感知して、ポンプの運転をコンピュータ管理している。こうして陸を維持し、田の水の量を調節している。

地形の模型を見ると、亀田郷の、皿の底にあたる位置に鳥屋野潟がある。
前に新潟に来たときには、村野藤吾最後の作品がある天寿園が間近にあるところとして鳥屋野潟を目指して来たのだったが、今回は違う見方から鳥屋野潟を見ることになった。
→[角田山から新潟市(とその近郊)のミュージアム]

隣に芦沼館という2階建ての簡素な木造小屋があり、開いているのでのぞくと、たまたま資料の整理で入っていらした岩崎秀雄さんに案内していただくことができた。
亀田郷のかつての暮らしを記録するものを収集している。常時、公開してはいないが、申し込めば見ることができる。

岩崎さんと、亀田郷の映画製作にあたっている藤倉朋良さんから、話を伺うことができた。
「芦沼」は、再現映像で、昭和28年頃の制作。撮影地は、ほとんど福島潟で、古くからの人は各場面で「あそこだ」とわかるらしいこと。
水路がたくさんあるが、ふたをしてあるところが多く、住んでいる人にも水の流れが見えにくくなっている。司馬の「街道をゆく」にも登場する、困難な土地改良区の事業を巧みにリードしつづけた故佐野理事長は、黒竜江省との交流事業の際に、一部でもなぜ残さなかったかと言われて、しまったと後悔していたことなど。

ここでも映画「芦沼」を見せていただけるということだったが、ちょうど来客があり、郷土資料館にもあるということなので、そちらで見ることにして失礼した。



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