秩父御岳山から加藤近代美術館


秩父御岳山は1080m。秩父鉄道の終点三峰口駅の先にある山。明るく開けた展望のいい斜面を上がり、きれいな杉林と薄暗い沢の中の道を下る、変化に富んだコ−ス。

加藤近代美術館
は、秩父市内にあり、蔵を改造した建物に、国内・国外の近代の絵画・彫刻のコレクションを公開している。国内では他に少ないワイエスの作品を見られる。

この美術館は2001年9月20日で休館し、建物は秩父市が買い取って、秩父ふるさと館として再生しました。

→[武甲山からやまと−あ−とみゅ−じあむ+長瀞綜合博物館]
  [宝登山から埼玉県立自然史博物館]
  [武甲山から武甲山資料館]



三峰口駅

古池バス停
   0:00


40分以上待ってバスに乗る。両神村営バス。
待たずに歩いてしまおうかと思ったが、バスが走りだしてみると、1本道ではないし、上り坂だし、歩くと苦労しそうだった。
古池バス停で降りる。親切な運転手さんで、登山口は少し戻ってそば屋の方へ行くようにと教えてくれる。「そば福」という店の脇、鳥居をくぐって山に向かう。1300歩。 

* 写真:バスを降りて振り返ったところ。右の建物の先を右に入っていく。


神社 0:06
林道 0:24

神社で参拝して、社務所の左手の道を上がる。杉(かひのき)の斜面をじぐざぐに登る。ガ−ドレ−ルが見えて林道があるが、林道に出てしまわず、すぐ右に折り返す山道がある。
 

奥宮 0:50

 
歩き始めたときは半袖なのを後悔するくらいの涼しさだったがたっぷり汗をかく。きつい急なジグザグを上がりきると奥宮があり、ひと息つく。4400歩。
道は見通しがきかず、木陰から熊が現れそうな気がする。7月とは思えないくらい気温が低いのに汗をかいていて、熊のことを考えるとぞくっとする。

 

猪狩山1:05

山頂は822m 5400歩。とくに面白くない山頂。

 

大谷橋分岐
    1:26

やや行くとT字路がある。Tの字の下から見ると「左:古池 右:御岳山 手前:大谷橋・小森大谷」。6500歩。
道の真ん中にまだ乾いていない糞がとぐろを巻いている。(降りてから人にきいたらではないかという。)
離れたところからホトトギスの声がする。

 

三峰口分岐
    1:55

左手前から合流してくる道がある。その道から見て「左:御岳山 右:両神・古池 手前:三峰口」。8000歩。
道に両側の草木がかぶさってくるようになる。やがて左手に駅方面の展望が開ける斜面に出る。かりあげくんのような御岳山の山頂が現れる。
斜面にごく細い道を刻んであるのだが、両側から茂みが道を狭めている。
しかもとげのある枝が多く、右からの枝を避けようとしてつい左に寄りそうになるが、狭い道なので斜面を落ちかねない。茂みがあるので下まで落ちる心配はないが、とげに引っ掻かれて痛そうである。

 

強石分岐
2:25

歩きやすい道にでると分岐。「左:御岳山 右:両神・古池 手前:強石」9800歩。

山頂 2:30


 
そこからまもなく山頂。階段を上がり、鳥居をくぐると、「秩父御嶽山」という祠がある。10000歩。
 今日は雲に隠れていたが、案内盤によれば三宝山・両神山・ 浅間山・谷川岳などが見渡せるはず。簡単な昼をとる。  山頂から先へはすぐ急な下りになる。ロ−プや鎖が張られているが、危険なほどではない。
 急なところは5分ほどで終わって左折、落合へ向かう。


杉林




 杉林の中をジグザグの道が下っている。余計な枝がなく、真っ直ぐに伸びる木々が垂直線のリズムをつくっている。間を縫って降りていく道にも乱雑に草が繁っていることはなく、明快にジグザグの線が折り返している。
 上のほうでチチという鳥の鳴き声がし、足下でッッという虫の声がする。すり鉢状のくぼんだ斜面なので、音がよく響く。ふいに全ての声が鳴きやむ瞬間があって、すると静けさがいっそう際だつ。下から吹き上げてくる風が顔にあたって両側に分かれていく。
 ジグザグの1つの角に白いがくあじさいが咲いている。非現実的な世界に紛れ込んでしまったよう。


杉林の中で思ったこと 1
 
この見事な杉林を映画で見てみたいと思った。
 ソ連製の「戦争と平和」にも、こんな森の中を歩いていく印象的なシ−ンがあったような気がする。(斜面ではなく、平らだったけれど)
 新しくこの森を使って撮影するとすれば、黒沢明の「夢」のような作品。広い横長の画面一杯に杉の幹が連なる。カメラがぐるっと回って、次々と杉の木が現れる。遙かな、どこか現実の眺めではないような感じが混じる..
 しかし、それは、映像を見て「そこに実際に行ってみたい」と思うのではなく、逆転した、素直でない感じ方だろう。映像文化に毒されているといってもいいと思う。


杉林の中で思ったこと 2
 
あるいは、こういうことも思う。
 この世界ではどんなに切実な望みもなかなか叶わない。傷つけたり傷つけられたり、つらいことばかりが多いのなら、このまま果てしなく降り続けていってしまっていいような気持ちになる。この世界から、人から、どんどん遠ざかって降りてしまいたい。思えば、僕はもう戻らなくていいという場所を探すために山を歩いているような気もする。今はまだ、しがらみがあって戻らなくてはならないけれど、いつか戻らなくていい時のために、戻らなくていい場所を見つけておこう。少なくとも、そういう場所を持っていれば、いくらか慰めになるような気がする..


沢  3:00

途中に森林公社の石の標識がいくつかあった。現実としては、公社の手入れがよく行き届いている結果の美林なのだろう。そして、果てしなく道が織り続けることはなく、沢音がしだいに大きくなり、沢に至る。
この地点まで、左手、高いほうの地中を流れていきた水が、ここから地表に現れ、右に沢となって下っている。道もその沢沿いに降りていく。
水に恵まれたところに特有の花が咲いている。12200歩。下への展望が開けていて、道の駅が見下ろせる。 
沢沿いに下る。何度か木の橋を渡ったり、石を伝って沢を横切ったりする。滑りやすい。
堰堤(庵の沢)を3つだったか越えるが、最期の堰堤に小型のが数頭いた。人家がすぐそこにあるというところで生活しているのだろうか。


落合 3:50


 
落合の集落に降りる。(写真:鳥居の右手に降りてくる)。15800歩。
通りかかった人に遊湯館(日帰り入浴施設)への道を尋ねると木曜休館だというのでがっかり。一応バス停1つぶん歩いて行った大滝村歴史民俗資料館もあるが、こちらも木曜休館。
(この資料館にはこの付近の地形の立体模型があり、今日歩いたコ−スを立体的にたどって見ることができる。)
道の駅の売店だけ営業中だった。

 

三峰口駅

バスは約20分で三峰口駅。
電車を待つ間に、冷やしよもぎうどんを食べた。めんそのものに格別の味があるものではないが、味噌だれに薬味をいれて食べるとおいしかった。

コ−スタイムは登山口からその地点までの経過時間。ただし休憩時間を除く(右の文中に昼食をとったとか書いてあっても、その時間を除いてある。)


  加藤近代美術館
  住所・交通手段

 埼玉県秩父市本朝3−1
   秩父鉄道秩父駅徒歩5分
   西武秩父鉄道西武秩父駅徒歩12分
  電話番号   0494−24−3222
  開館時間   9−17
  休 館 日  月曜・12月30日−1月3日
  概   要
秩父銘仙の問屋、柿原商店の1916年建築の建物を転用。
ボナ−ル、ユトリロ、ムンクや、その同時代の黒田清輝、坂本繁二郎、梅原龍三郎から、現代の絹谷幸二、奥谷博など。柳原義達や船越保武の彫刻もある。

もっとも特徴あるコレクションはアンドリュ−・ワイエス。オ−ナ−が直接ワイエスを訪ねている。有名な挿絵画家である、父N.C.ワイエスの作品も展示している。

このサイトの [ アンドリュ−・ワイエスをめぐる旅 ] をごらんください。


この美術館は2001年9月20日で休館し、建物は秩父市が買い取って、秩父ふるさと館として再生しました。

→[武甲山からやまと−あ−とみゅ−じあむ+長瀞綜合博物館]
  [宝登山から埼玉県立自然史博物館]
  [武甲山から武甲山資料館]



TOP