棟方志功をめぐる旅


| ゴッホ | 川上澄生 | 棟方志功 | 生没年 | 棟方志功作品のある美術館 |


    ゴッホ
        
  あの有名なゴッホ。

           川上澄生 
1895 横浜市紅葉坂に生まれる
1917−1918 カナダ、シアトルを経て、半年ほどアラスカで鮭の缶詰の製造人夫として働く
1921 栃木県立宇都宮中学校(現在の宇都宮高校)の英語教師。
1938 結婚
1945 妻の実家の北海道に疎開したあと、戦後、栃木県立宇都宮女子高校の講師
1972 4月に妻没。9月に後を追うように心筋梗塞で急逝。

明治の文明開化の頃へのノスタルジ−、南蛮渡来とかハイカラなものに憧れる異国趣味の版画を制作。昔、サントリ−のコマ−シャルにつかわれてとても話題になった。
ゴッホの画集を見て感動し画家をめざしていた棟方志功が、版画制作へ向かったのは、1926年の国画創作協会展で川上澄生の版画「初夏の風」を見て感銘を受けたことによる。
(98年12月には、鹿沼市立川上澄生美術館で「棟方志功と川上澄生」展を開催している)

「初夏の風」
  かぜとなりたや はつなつの かぜとなりたや
  かのひとのまえにはだかり かのひとのうしろよりふく
  はつなつの はつなつの かぜとなりたや
 
のどかでハイカラな印象の作家だが、けっこうきわどいところがある。「初夏の風」も、女性への憧れの気持ちではあっても、ひとつ間違うと、まといつくようなアブナイ感じがある。
あるいは「春の伏兵」という作品は、畑に繁る植物の葉の間に裸の女が妙な姿勢で潜んでいる。画面には描かれていないが、どうもすぐかたわらに男がいるらしい。
市立美術館だから、市内の学校では子供たちを見に連れて来ることがあるだろう。こういう作品の前で先生はどういう説明をするのだろうと考えながら見ているのも楽しい。


棟方志功             

青森県に生まれる。
ゴッホを見て感激し、画家を志した。「わだばゴッホになる」という有名なセリフを残す。
23歳の1926年、国画創作協会展で川上澄生の版画「初夏の風」を見て感銘を受け、版画の制作をはじめた。

1936年第11回国画会展に出品した「大和し美し版画巻(やまとしうるわしはんがかん)」が柳宗悦(やなぎむねよし)に認められ、その年の10月に開館を控えていた日本民藝館買い上げとなった。(柳宗悦は日本民藝館の初代館長)。
柳宗悦の縁で河井寛次郎、浜田庄司、富本憲吉ら、民芸運動の推進者たちの知遇を得、その背景である仏教思想の感化を受けた。
1945戦災を避けて富山県福光町に疎開

1955第3回サンパウロ・ビエンナーレ展に「釈迦十大弟子」「湧然する女者達々」などを出品し版画部門最高賞を受賞
1956第28回ヴエネツィア・ビエンナーレ展に「柳緑花紅頌」などを出品し国際版画大賞を受賞、国際的に高く評価され、国内では複製芸術といわれて価値の低いものとみなされていた版画が見直されるきっかけともなった。
鎌倉市鎌倉山にアトリエを持つ。

1963(60歳) 大原美術館に棟方版画館
1974(71歳) 鎌倉に棟方板画館
1975(72歳) 9月13日東京都杉並区の自宅で没。11月に生地、青森に棟方志功記念館開館。

棟方は版画家だけれど、僕は書や襖絵など、筆でかいたものの勢いが好き。
秩父のやまと−あ−とみゅ−じあむでは、「御龍図」という4面の襖にかいたもの、「二菩薩宇宙飛図」という2面の襖にかいたものがよかった。土のような、あえていえば汚いくらいの色が混じっているが、勢いと色が生きている。
青森の棟方志功記念館では、入ってすぐあった書。字が生きている。−「書というものはやはり技巧ではなく、形態を見せるものではなく、心頭ほとばしるところから生まれるものでなくてはいけないと思った。」
記念館では鷲宮に住む友人の家の応接間の壁面に描いたという鷲栖図の大胆な構図、伸びやかな印象も素晴らしいものだった。



1850 1900 1950        2000
1853    ゴッホ
1890        
1895         川上澄生  1972
1903 棟方志功 1975




棟方志功作品のある美術館

 日本民藝館

  日本民芸運動の拠点。






 棟方志功記念館(青森市)
 棟方の生地、青森市にある。
 棟方の意向で、作品をゆっくり見られるように、30点程度を展 示する
  大きす ぎない展示 室にしたという。





 やまと−あ−とみゅ−じあむ

  → [武甲山からやまと−あ−とみゅ−じあむ+長瀞綜合博物館]




 棟方板画美術館
   鎌倉市鎌倉山2−19−17
   0467−31−7642
   鎌倉駅から鎌倉山・鎌倉山経由江ノ島行きバス旭丘
   休館:火曜・年末年始・館内整理日 
   10−16時 隣にアトリエも現存(非公開)
                → [ 源氏山から棟方板画美術館・鎌倉大谷記念美術館 ]



              福光美術館(富山県西砺波郡福光町)

                棟方志功が戦争中に疎開していた町に作られた
                美術館。



 鹿沼市立川上澄生美術館

  → [古峰原から鹿沼市立川上澄生美術館]







寂照 ( じゃくしょう) 美術館(山梨県勝沼町等々力)

9:00-17:00
無休
tel.0553-44-5227

2002.2.8オープン
富士吉田市出身で、川越明王院(埼玉県川越市)など真言宗の3寺で院主(住職)を務める竹上寂照さんのコレクション
版画のほかに手紙や肉筆画など20点の作品を収蔵


| TOPこのページのはじめに戻る |