大室山から池田20世紀美術館

大室山 1 海へ、山へ / 2 山にあがる
池田20世紀美術館
/ 1 わが国初の本格的現代美術館です。 / 2 建物の特色
/ 3 所蔵作品の特色 / 3-2 25年間の企画展一覧/ 4 作品の解説
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静岡県伊東市十足字関場614
伊東駅から東海バス「一碧湖経由シャボテン公園」又は「池」行「池田20世紀美術館」下車
自動車では、国道135号線か、中伊豆バイパスから一碧湖方面に向かう。
開館時間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館 水曜日休館(祝日の場合は翌日) ただし、7月・8月・年末年始は無休
    (2002.11.30までは無休)

tel 0557-45-2211
ホームページ http://www.nichireki.co.jp/ikeda/ 


美術館のホームページをみると特色として4つあげて説明されている。
引用させてもらって、それぞれに僕の印象などをおまけにつけ加えました。


池田20世紀美術館  1  わが国初の本格的現代美術館です。


1.わが国初の本格的現代美術館です。
わが国初の20世紀美術館が、1975年5月伊豆の一碧湖けやき通りにできました。この美術館の土地、建物と1210点の所蔵作品の大半は、ニチレキ(株)の創立者池田英一氏が寄付したものです。

コレクターがどういう人かに興味があって、「種を播きつつ」という評伝を読んでみたら、面白くて、はまってしまった。
( 「種を播きつつ 日瀝の30年と創業者池田英一 」 市原鶏也 日本工業新聞社 1973 )

埼玉県蕨市の由緒ある旧家の生まれ。池田氏が幼い頃に、父が連帯保証人になっていた借金が災いして貧しい生活に転落した−というところから始まる、いってしまえば典型的な立身出世話、成功物語なのだが、自分とは全く無縁な世界の専門家の記録には、ひかれるものがある。
たとえば、ヨーロッパに視察に行ったときのこと。
舗装材料のメーカーだから、道路工事をしていると喜んで見に行く。ふつうなら、渋滞で迷惑したり、目当ての建物の前で工事をしていたら、写真写りが悪くなって、がっかりしたりするところだ。
雨に降られると、やんだあとの水たまりの水のすんでくる早さから、土の状況を推察し、ここならこういう舗装がいいとか考える。
東海道新幹線の軌道床の改良、成田空港の滑走路のための新素材など、社会や歴史をこういう視点からみて関わっていた人たちの世界もあるわけだと、納得する。
チョコレート色のカラーアスファルトを開発し、国立西洋美術館に使われたという。1959年に開館したときのことらしいが、今もどこかに残っていたろうか。

評伝を読んでみると、成功して経済的にも社会的にも十分な地位にあっても、「できあがってしまった人」というのではないような気がする。直接お会いしたわけではないので見当違いかもしれないが、新しいものへの探求心を失わず、専門家への敬意を持ち続けた人のように思われる。
美術作品の収集についても、美術の専門家のアドバイスを受けていたという。好みだけの収集では、館名として20世紀を名乗るだけのコレクションの広がりは難しかったかもしれない。(いったん買うと決断したものは、億単位でもさっと1回払いだったという。)

ところで、もう21世紀になった。20世紀を館名にして現代=同時代の美術に関わってきたのに、現代より過去、全盛期ではなく前世紀を意味してしまう。今のところは、まだ20世紀はつい最近という感じがしているが、しだいの過去の印象が強まっていく。これからどういう方針でコレクションや展示をしていくのだろう?



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