群馬県の三途川は高速道路のサービスエリアから

天の川と三途の川の河口はどうなってるのだろうと、ときどき気にかかることがある。
確かめに行きようはないのだけど、現実世界に天の川と三途の川があることはあって、前に天の川の1つに行ったことがある。
  [天の川-夢のなかのひと]
三途の川は青森、山形、宮城、群馬、千葉にあるらしい。
群馬の三途川(さんずがわ)は近いので行ってみることにした。

三途川の源流
■ 源流地

源流地は、地図で見ると、関越自動車道の甘楽(かんら)サービスエリアA.のすぐ北東にある。
カーナビをたよりに着く。
畑地に細い流れがある。
写真のすぐ奥が源流点のようで、その向こうが関越自動車道。
写真の右方に、甘楽サービスエリア+スマートチェンジ出入口がある。

三途川 大日堂
■ 川名標示と大日堂(だいにちどう)

少し下流に、だいぶいたんだ川名の標識があった。(さらに下流には、文字がくっきりした新しい標識もあった。)
左に見えるちいさなお堂は、大日堂(だいにちどう)といい、案内板によると鎌倉時代の創建という。
お堂を囲むように甘楽町立新屋(にいや)小学校がある。
大日堂の中に石仏があるが、経年と洪水によってか、曖昧に凹凸があるだけでホトケらしい面影がほとんどない。
下半身は堂の床下に隠れているという置かれ方が珍しい。
石仏の材は「天引石(牛伏層砂岩)」と案内板にある。
このあたりの地名を天引(あまびき)といい、天引川が流れてここから少し北で三途川と合流している。
「天」の文字のつく地名と三途川が、何か関連があるのかは、わずかにネットで探ってみたくらいではわからなかった。

三途川から浅間山
■ 浅間山

大日堂の前から三途川の上流の眺め。
開けた風景で、写真中央よりやや左に浅間山が見えている。

三途川 姥子堂
■ 姥子堂

すこし下流に行くと、さっきの大日堂と同じように道と川の角にお堂がある。
ふつうには「姥子堂」といわれているが、「閻魔山西光院大本尊大日如来姥子堂」が本来の名らしい。
「閻魔山」というのがすごいし、一方で「西光院」というのは西方浄土だろうか、救いもあるものか。
道内には奪衣姥(だつえば)が祀られている。
死者があの世で行くときこの川を渡る、
姥はその前に死者の服を脱がせ、その重さで罪の軽重を計り閻魔大王に送る、
善人は衣服を取られずに極楽へ案内される、と案内板にある。
近くに宝勝寺という寺があり、その「宝勝寺起立之書」に、奈良時代の僧、行基が脱衣婆像を彫り、川の名を三途川と唱え、村人が堂を建て像を祀ったと書かれているという。

上州新屋駅
■ 上州新屋駅

さらに川に沿って下ると、上信電鉄上信線の上州新屋(にいや)駅がある。
所在地は群馬県甘楽郡甘楽町金井。
2022年にやや南から移転新築された新しい駅舎で、デザインがすっきりして、きれい。
ちょうど高崎行きの(写真で左に向かう)電車が入ってきた。

甘楽町 希望の橋
■ 希望の橋

駅のすぐ下流側に橋がある。
甘楽町は、イタリアのチェルタルド市と姉妹都市になっていて、その協定締結30周年の2013年に架けられた。
チェルタルド市は、ブドウとオリーブが美しい田園風景をつくるトスカーナ地方にあり、13世紀ころの城もある。
里山と城下町で共通するということで姉妹都市になったというのだけど、イタリア側に三途の川に共通するようなのもあったら、なおおもしろいと思う。
そんな由緒があって、きれいな名をつけられているのに、橋の形状がごくふつうなのが何だかものたりない気がする。

めんたいパーク群馬
■ めんたいパーク群馬

駅から歩いて行けるところに、明太子の老舗かねふくによる明太子専門テーマパークがある。
上州新屋駅の駅舎新築と同じ2022年の開業。
とうぜんに赤を基調にした内部には、直営売店やフードーコートやミュージアムや遊園地みたいのがあって、明太子好きや子連れには楽しそう。

三途川は、2.5キロほどの短い川で、めんたいパーク群馬のすぐ南西で白倉川に合流し、さらにすぐ北で天引川と合流している。
その流れは北に1キロもないくらい先、高崎市との境界付近で鏑川に合流。
鏑川は、高崎市南東端、八高線の倉賀野駅と北藤岡駅の間の鉄橋付近で烏川に合流。
烏川は、群馬県玉村町、伊勢崎市、埼玉県本庄市、上里町と、2市2町が接するにぎやかな境界付近で利根川に合流する。
利根川は房総半島で太平洋に注ぐから、群馬の三途川は太平洋に向かっているといってもいいかもしれない。

*利根川の河口には行ったことがある。
  [利根川-上流からあこがれていた河口に]

三途川とはいいながら、おそろしげなところは全くなくて、穏やかな陽気の日に開けた風景のなかをめぐって、のんびりした。