十勝川-さすがに北海道の川はゆうゆうと

帯広空港でレンタカーを借り、ほぼ真東にある十勝川の右岸河口に着いた。

十勝川河口
土手の外側に川の規模からしたらささやかな水利施設がある。

十勝川河口-警報板
6月中旬の北海道。
本州の梅雨と蒸し暑さを逃れてきたつもりだが、涼しさが度をこして、うす寒いくらい。
土手の上の警報板には「濃霧低温注意報発表中」とでている。

十勝川河口の展望
土手から河口側は人工物がない自然な河口が広く見わたせた。
さすがに北海道の川はゆうゆうと流れている。
砂地になる手前で車を降りて、先端まで行った。

十勝川河口-風紋
ゆるやかに起伏する砂地には、風がかいた風紋。

十勝川河口
こんな大風景なのに、ふと足もとには赤いおもちゃの車が転がっていたり、青いドラえもんのぬいぐるみが砂に突っ伏していたりする。
川を流れてきたのか、波で運ばれてきたのか。
川筋にも海流が流れてくる先にも、ふつうの規模の町はなさそうで、ドラえもんに親しむ子どもがどこにいるのか、とりとめのない気持ちになるばかり。

十勝川河口-草と風
ぼそぼそと生えている草を風が同じ向きになびかせる。
寄せる波。暗い雲。
川と海が接触する河口を訪れると、異質なものがぶつかるからかのように不穏な空気が漂っていることがしばしばあり、ここもそうだった。

(2012.6)