柿崎川-3層の砂丘、くじ引き小屋

国道8号線を柏崎から上越に向かって走ると、柿崎川を越える橋がある。
その手前に玄川神社がある近くで道に余裕があるところに車を置いた。

柿崎川河口
橋から河口方向。
信越本線の鉄橋があり、川はそこをくぐって、その先で海に入る。 鉄橋と水面のあいだがとても狭い。川が増水するとか、海が荒れるとかしたら、たちまち水に浸りそうだが、大丈夫なのだろうか?
橋の先の右岸は濃い草むらで進入できない。 鉄橋の先の左岸は荒れ地のようだが、やはり国道からは近づいていけない。
車に戻って上越市街方向(西)へ走った。 右折できる道があれば海岸へ出られるだろうと考えて、やや行って最初に右折できる角を曲がっていくと、柿崎港にでた。

柿崎港
柿崎港は防波堤に囲まれた小さな港で、小型の漁船が並んでいる。
防波堤には釣りをする人がチラホラ。
防波堤の上には、「立入禁止」の表示があり、金属棒を扇形に組んで阻止しているのだが、釣り人はその先にいる。
警告の立て看板には、ここでは漁業権が設定されているので
「当組合員以外の者は、あさり(こたま貝)、カキ、ワカメなどの貝類及び海草を獲ることはできません。」
とある。 そういうものは禁止で、釣り糸で魚をとるのはOKなんてことがあるだろうか。
駐車場の車を見ると、地元のほかに群馬と長野ナンバーがまじっている。 新潟の海岸では、ほかのところでもこの両ナンバーをチラホラ見かけた。 どちらも海なし県で、海への憧れが強いみたい。 (群馬ではマグロの刺身がとても好まれて消費量が多いときいたことがある。)

潟町砂丘
走ってきた東のほうを見ると、海岸砂丘(といっても砂より土に近いふう)で、その先にさっき近づいた柿崎川の河口があるはず。
港の入り口に、このあたりの海岸の説明があった。
下から順に積層して、古砂丘-旧砂丘-新砂丘の3層になっていて、こうした累積型の砂丘は、高田砂丘や新潟砂丘に特有の珍しいものという。 人工物がない手つかずなのも貴重と記されているが、漂着物が散乱したままで、desert(砂漠)にしてもdeserted(見捨てられた)な印象もあるなあと思う。

柿崎港
港に、すっかり同じ形と大きさの小屋がずらりと並んでいるのに目をひかれた。
電柱から数戸ずつの小屋に線が降りている。
幾本もの紐の先に景品を結び、束ねておいてひく紐くじのようだ。
反対の水際には船が並んでいる。
小屋の戸が開いているところがあってのぞいてみたら、いろんな道具類が置かれた中央に黄色い動力装置が見えた。 船を水から引き上げるための小屋なのだった。

柿崎港
この傾斜を上げるのに動力がいる。
電柱のてっぺんにカモメが君臨するようにとまってたりする。
柿崎では河口はさらっと過ぎてきてしまったが、港がおもしろかった。

(2010.10)