谷江川-壱岐島の新商業中心(壱岐2)

芦辺港ターミナルビル
谷江川の河口には芦辺港がある。
前に壱岐に来たときは、対馬から壱岐の東岸にある芦辺港に着いて、帰り道、博多に向かったのもこの港からだった。
今度の旅は博多港から、壱岐の南部にある郷ノ浦港を往復して、この港には発着しなかった。
この旅では、ここより南にある一支国博物館から走ってきて、河口近くにかかる芦辺大橋を渡った。
渡った先の北岸に、フェリーの港や商業施設がある。
幡鉾川は、ささやかな船着き場があったほかには、ひっそりとした谷間だったが、谷江川は人手が大きく加わっている。

イオン壱岐
壱岐の行政経済の中心は、市役所がある南部の郷ノ浦港地域になる。そこには商店が多くあるが、みな規模が小さい。
芦辺港に近いイオン壱岐店は、壱岐で随一の商業施設で、広い駐車場に車がたくさん並んでいる。
壱岐でこれほど多くの車が集まっているところを見たのは初めてで、壱岐じゅうの車の大半(と家計の支出のかなり)をここに吸収してしまっているかと思えるほど。
ここだと地元の店と違って義務的しがらみ感なしに、すきなものをすきなだけ買える気楽さがいいと話してくれた島の人がいた。 遠目には島の暮らしはのどかそうだが、そういう窮屈なこともあるらしい。
100円均一ショップやモスバーガーも入っている。
ここの住所は「 長崎県 壱岐市 芦辺町 箱崎中山触 字干拓 」という。
壱岐では、他地方で「大字」にあたる「触」(ふれ)という独特の言い方がある。
「干拓」とあるが、江戸期から干拓がさかんに行われて田がひらかれたという。

谷江川河口、芦辺港
港から河口方向。 谷江川は幡鉾川についで壱岐で2番目に長い川。
といっても5.75 kmで、水源の標高は113 mで、1番も2番も似たようなもの。
壱岐は朝鮮半島に近い重要な位置にあり、その歴史は長く深いが、自然の規模は小さい島らしく愛らしい。

谷江川河口、芦辺港
ひとつの突堤から、上流方向。
さっき渡ってきた芦辺大橋がうすく見えている。
もうれつな密度でカモメのフンが落ちている。
向こう右手の突堤には、今すごい密度でカモメが降りている。 あとにはまたフンが満ちているのだろう。
今どうして向こうに密集していて、こちらは留守になっているのか、わからない。


(2017.12)