夏井川-つながる3つの川(2)

夏井川河口
いわき市北部の海岸沿いを、県道382号豊間四倉線がとおっている。
東の山地から西へ流れて太平洋に注ぐ夏井川の河口に磐城舞子橋が架かっている。
写真は、橋の下、左から右に夏井川の流れ。
ところがまっすぐ流れるようとする正面を砂州がさえぎっていて、流れは右手前のほうに曲げさせられる。

磐城舞子橋を向こう(夏井川左岸)に渡ってから砂州に降りる。

夏井川河口 高い砂山
その砂州の眺め。 人の身長よりよほど高くまである。
左から夏井川が流れてくる。
砂州をこえた右に太平洋がある。
流れは左手前にそれていき、かろうじて砂州の先端の切れ目から太平洋にはいっている。

夏井川河口 砂州の先端
夏井川河口の砂州は川幅いっぱいに伸びていて、閉塞していることが多い。
東日本大震災でいったん抜けたが、その後また砂が堆積して閉じていた。
僕が行ったのは2019年11月末。
その前の月、10月の台風第19号では、夏井川は堤防が決壊し氾濫したが、そのときの流れで閉塞していた河口がまた一部開いた。
流れているところは川幅に比べてとても狭い。
その先端で釣りをする人がいた。
砂州では、流木、プラ容器、大小の貝などが流れ着いているところがある。

夏井川河口 右岸の崩れ
先の写真の砂州の先端あたりから上流、磐城舞子橋方向の眺め。
僕は左岸から砂州におりて歩いてきて、右岸の延長点まできている。
向こう側に崩れた壁がある。東日本大震災による崩壊かと思ったが、あとでネットでみると震災後に新たにつくられた堤のようで、先月の台風による被害なのか?
砂州を歩いていると、この日は日が射したり、かげったり。
波の音がくりかえしていて、耳のまわりには風の音がする。

夏井川河口 上流方向の眺め
磐城舞子橋に戻り、左岸を少し上流に歩いたところから、上流を眺める。
対岸を見ると、曲がり角付近は砂がつくった陸地のようだ。
写真を撮っている背中側、左岸の堤防外は沢帯公園(ざわみきこうえん)という公園になっていて、バスケットコート、ゲートボール広場などがある。
こちら岸には整然と植えられた木があって(せんだんだろうか?)、黄色い実をつけていた。


夏井川の上流には、夏井川渓谷とか夏井千本桜とか景勝地があるらしい。
もう少し下流では先月の台風による氾濫があって、たびたびニュースで報じられた。
いわき市には東日本大震災後に移ってきた人が多い。その避難先の住まいでまた水害にあった方が少なからずおられたようだ。 一撃から立ち直ろうとしているところで打撃が繰り返されるつらさが思いやられる。
河口では砂州が開くほどの流れはあったにしても、すっきりした眺めからすると草や木や人工物が積み上がるほどではなかったようだ。

* いわき市北部で、仁井田川、夏井川、横川という3つの川がつながっている。
  →[仁井田川-つながる3つの川(1)] 
  →[横川-つながる3つの川(3)]

(2019.11)